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今、気になる作品

珠玉のロードムービー「touristツーリスト」

今回紹介するのは、旅好きな方なら必見、僕至上1番のロードムービー「touristツーリスト」というオムニバスドラマです。
国内ドラマ、映画はすごく好きで、多くの作品を視聴しましたが、ツーリストは脚本・映像・音楽の作品を構成する全ての要素において僕にドンピシャでした。
ストーリー性のみならず、映像美を通じての海外の魅力も味わえるドキュメンタリー性も兼ね備えている作品です。
この作品に触れることで、海外(特に東南アジア方面)への興味・関心が芽生える契機になるものと思います。 

「touristツーリスト」について

民放局でも放送歴のあるParaviオリジナルドラマです。Paraviをご利用の方は視聴が可能です。ドラマは、3話構成となっております。
舞台は異国の地、東南アジアの「タイ:バンコク」「台湾:台北」「ベトナムホーチミン」であり、1話ごと舞台都市が異なります。
物語は、様々な悩みを抱えた3人の女性が、バンコク台北ホーチミンの各旅先で三浦春馬さん演じる天久真(あめくまこと)との出会いを通して旅の魅力や自分らしさを発見するものです。

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第1話 バンコク

仕事も恋愛も頑張っているのに満たされないドラマプロデューサー野上さつき(水川あさみさん演)が、行き詰まりを覚えてバンコクを訪れる。独特な生死観が根付くスピリチュアルな街「バンコク」で、ミステリアスな男、天久真に出会う。時間を持て余していた野上は彼を食事に誘い、奇妙な交流を深めていくことに・・・・

バンコクは夜市などでのナイトライフが最大の魅力ですが、現地のナイトライフが作品を通して擬似体験できるほど光、音の演出が完璧です。圧倒的な映像美がバンコク編の特筆すべき箇所かと思います。
バンコクのシンボル的乗り物「トゥクトゥク」」に乗り夜市を堪能するシーンは、ベットで視聴していても、こたつで視聴していてもバンコクの暑い空気感を感じることができます。

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バンコクの暑い夜に紛れ、
第2話 台北

結婚を控えた津ノ森ホノカ(池田エライザさん演)が独身最後を謳歌すべく、友人たちと古の習わしと近代の文化が複雑に混在する街「台北」を訪れます。台北ではハプニング続きで疲労困憊状態。そんななか、息抜きに訪れたカフェで天久真にカップルのフリをするように求められ、台北の夜を舞台に二人の"恋人ごっこ"がはじまる・・・

台北の魅力的な料理が、各シーンにちりばめられており、思わず食指が動いてしまいます。
また、台北の生活感溢れる街並みや旅行ではなかなか訪れないような路地など、台北のディープな一面を作品を通して楽しむことができます。

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台北の偶然に戯れ、
第3話 ホーチミン

愛人と不倫旅行中の夫の後を追い、革命家の名を背負う街「ホーチミン」を訪れた、立花カオル(尾野真千子さん演)。全てを忘れるために、クラブで同じ日本人である、天久真と踊ることに。夫との思い出が詰まったホーチミンで、カオルは天久真と街をまわり記憶の上書きを行う・・・

ホーチミン編は、何よりも「喧騒」の一言に尽きます(笑)。車・バイクの走行音、クラクション音など現地の音が全て作品を通して感じることができます。
これらの喧騒は、物語を壊すことなく、現地のリアルとして伝わり、アジア圏に旅行に行った人なら体感したことのある、アジア特有の賑わいを如実に演出しています。

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ホーチミンの喧騒に焦がれた、

作品の所感

この作品の評価ポイントは、総合力にあると思います。今まで、僕のドラマ・映画に対する評価点は、脚本(ストーリー性)ばかりにフォーカスしがちでした。
しかし、ツーリストを視聴したことにより、漠然としか認識していなかった作品の舞台裏を垣間見ることができました。
当作品は、現地スタッフとの共同制作であることから、現地の良いスポットを満遍なく画面に収めていることも映像美の所以かなと思います。
現地の魅力を最大に引き出す演出、役者の躍動感が伝わるカメラワーク、ムードを一気に最高潮に押し上げるBGM、作品を彩るキャプションのセンスなどなどシンプルにかっこいい要素が詰まっております。
作品を視聴後に、制作スタッフを調べてみると、脚本・映像・音すべての業界の実力者が結集していることも知りました。クオリティが高いわけだ・・・(笑)

好きな時に、好きな場所で、どんな端末からでも視聴が可能な、ロードムービー
視聴後はきっと、東南アジアならではの「暑さ、生活感、喧騒感」と何よりも「開放感」を感じたくなるはずです。
僕も、来月バンコクへ行くことにしました(笑)。
そんな、人を動かすチカラのある作品「touristツーリスト」をぜひご覧ください。